注目のタグ
投稿日時:2026.03.06
海洋プラスチック問題は、いま世界的な環境課題のひとつ。その解決に向けた取り組みのなかで、海洋ごみを新しい素材へと生まれ変わらせる動きが広がっている。
三洋貿易株式会社が取り扱うオーシャンバウンドプラスチックの「#tide(タイド)」から、オーケー化成株式会社との協業により、水の流れや変化をテーマにした新しいプラスチック樹脂が誕生した。
今回誕生したのは、「海から始まる水の旅」をコンセプトにした4種類のカラー樹脂。透明感や深み、光のゆらぎなど、水が見せる多彩な表情を色彩として表現している。ブランドや製品の用途に応じて、色のトーンや配合バランスをカスタマイズできるのも特徴だ。
近年、樹脂製品の世界では、機能性だけでなく装飾性や“唯一性”を求めるニーズが高まっており、今回の素材では、ラメや光拡散剤を用いることで、光の当たり方や厚みによって表情が変化する高いデザイン性を実現。マーブル模様のように一点ごとに異なる風合いを持つことから、工芸品のような個性を楽しめる素材としても注目されている。
「#tide」は、スイスのサステナブルブランド「Tide Ocean SA」が展開する素材。海洋汚染の原因となる「オーシャンバウンドプラスチック」を回収し、最先端のリサイクル技術で高品質な素材へと再生している。
オーシャンバウンドプラスチックとは、適切に回収・処理されないまま海岸から50km以内の陸地に放置されたプラスチック廃棄物のこと。雨などによって河川や排水路に流れ込むと、そのまま海洋プラスチックごみへとつながる可能性がある。実際に海洋プラスチックごみの約80%がこうした陸上由来と推定されており、海へ流れ出る前に回収することが、汚染を防ぐ有効な対策とされている。
そして今回の素材開発では、こうした海洋ごみの予備軍であるプラスチックごみを100%使用してリサイクル。水が循環する自然のストーリーを色彩として表現することで、環境問題への取り組みを、より身近なものとして伝えることを目指している。
「#tide」は、さまざまな形状に加工可能で、時計やアパレル、化粧品容器、自動車部品など幅広い分野で採用が進んでいる。また、FDAやGRS、OBP certification、Controlunion Certified、Recycled claim standard100などの国際認証も取得しており、品質面でも信頼性の高い素材として評価されている。
デザイン性とサステナビリティを両立したメーカーやブランドにとっては、魅力的な素材だ。もしかしたらみなさんの生活にも、こんな素敵な素材が潜んでいるかもしれない。