注目のタグ
投稿日時:2026.01.26
再生可能エネルギーが私たちの暮らしに根づく一方で、もう一つの課題が浮かび上がっている。それが、役目を終えた太陽光パネルの行き先だ。東急不動産株式会社と清水建設株式会社は、使用済み太陽光パネルをリユースし、建設現場で再び活用する取り組みを開始した。
大沼トンネル峠下工区新設工事現場写真
この試みでは、東急不動産が所有する発電所で使われていた太陽光パネルを、清水建設が北海道で施工を担う現場に設置している。対象となるのは「大沼トンネル峠下工区新設工事」と「(仮称)松前2期陸上風力発電所建設工事」の2箇所。発電所から建設現場へと渡されたパネルは、再び電気を生み出し、建設現場の設備で活用されている。
松前2期陸上風力発電所建設工事現場写真
「大沼トンネル峠下工区新設工事」では、使用済み太陽光パネルで発電した電力を、インフォメーションセンター内のモニター用電源として活用。併設されたバッテリーは最短36分で満充電となり、8台のモニターを約10時間稼働させられるという。
一方、「(仮称)松前2期陸上風力発電所建設工事」では、現場事務所の照明に電力を供給。さらに、太陽光パネルを地面に対して垂直に設置することで、資材置き場の目隠しとしても機能し、防犯面でも効果を発揮している。
今回のリユースを実施した背景には、日本で2012年に始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度「FIT制度」による太陽光発電の急速な普及がある。
太陽光パネルの寿命は25〜30年とされ、2030年代後半以降には使用済みパネルの大量排出が懸念されている。太陽光パネルのリサイクルやリユースは、再生可能エネルギーの未来においても大きな課題。今回の取り組みは、廃棄物の発生を抑え、資源の有効活用で環境負荷の低減に貢献している。
東急不動産は、太陽光発電設備のライフサイクル全体を見据え、事業をより持続可能なものへ進化させていく考えだ。清水建設も、グループ環境ビジョン「SHIMZ Beyond Zero 2050」のもと、再生可能エネルギーの創出と活用を進めている。