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投稿日時:2026.09.15
子どもの貧困が長年にわたり課題となっている沖縄県。地域のこども食堂を支える食品や日用品が集まっても、それを必要な場所まで届ける「物流」にも課題があるという。こうした状況を受け、弁当店「ほっともっと」の店舗網と既存の配送便を活用した、こども食堂支援の実証実験が始まった。企業が日常の事業で培ってきたインフラを、地域の社会課題解決に生かす取り組みだ。
県が2015年に公表した調査では、2014年の子どもの相対的貧困率を29.9%と推計。その後も県は継続的に「沖縄子ども調査」を実施し、子どもや家庭の生活実態、困窮状況などを調査している。
また、ひとり親世帯の割合や県民所得といった社会・経済的な背景に加え、離島県という地理的特性から物流・物価の負担も大きい。こうした事情から、栄養のある食事にアクセスしにくい子どもたちへの支援を、いかに継続・安定させるかが地域の課題となっている。
その一端を担っているのが、地域のこども食堂だ。しかし、活動を支える食品や日用品などの物資が寄付されても、それだけで必要な場所に届くわけではない。
沖縄県では、企業などから寄せられた支援物資の受け取り拠点が那覇市をはじめとする南部地域に偏っている。そのため、中北部で活動するこども食堂が物資を受け取るために長距離を移動するケースもあり、時間や交通費などが運営側の負担となっていた。
物資を集めることに加えて、「必要な場所までどう届けるか」。こども食堂支援には、物流というもう一つの課題がある。
この課題に対して始まったのが、「ほっともっと」を展開するプレナスと、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ、沖縄県社会福祉協議会による実証実験だ。
活用するのは、沖縄県内に77店舗ある「ほっともっと」の店舗網と、日々商品を届けている既存の物流網。まず2店舗を支援物資の受け取り拠点とし、通常の店舗への納品便に支援物資を混載する。これにより、近隣のこども食堂が、これまでより身近な場所で物資を受け取れる仕組みをつくる。
新たに専用の配送網や施設を一からつくるのではなく、企業が日々の事業で使っている店舗や物流を地域支援にも生かす点が特徴だ。実証実験では今後、配送の効率性や現場の負担軽減などを検証し、持続可能な支援モデルの構築を目指す。
社会課題への企業の関わり方は、寄付や資金提供だけではない。店舗、物流、人材など、本業ですでに持っている資産を社会のためにどう生かせるか。今回の取り組みは、こども食堂支援を継続可能な仕組みにしていく、新たな企業支援の形を示している。
画像提供:ネッスー株式会社