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投稿日時:2026.09.27
新卒で入社した若手のうち、大学卒では約3人に1人が3年以内に離職している。若手の定着が企業の課題となるなか、入社後の待遇や制度だけでなく、入社前から会社との相互理解を深めようとする企業もある。30年以上にわたり「内定式で運動会」を続ける企業の取り組みを紹介する。
厚生労働省が2025年10月に公表した「新規学卒就職者の離職状況」によると、2022年3月に卒業した新規大卒就職者のうち、就職後3年以内に離職した割合は33.8%。新規高卒就職者では37.9%だった。大卒では、およそ3人に1人が3年以内に最初の職場を離れていることになる。
また、大卒者の離職率は企業規模によっても異なり、従業員5人未満の事業所では57.5%、1,000人以上では27.0%。産業別では、宿泊・飲食サービス業が55.4%、生活関連サービス・娯楽業が54.7%など、働く環境によっても差がみられる。
こうしたなか、企業側に求められるのは、入社後の定着支援だけではない。就職前に企業文化や働く人を知り、「どんな会社で、誰と働くのか」を具体的にイメージできる機会をつくることも一つのアプローチだ。
不動産会社のウィルでは、1995年から内定式とあわせて運動会を開催している。2026年は内定者約40人を含む約350人が参加予定。内定者と社員が部署や役職を越えて同じ競技に参加し、交流を深める。
運動会の企画・運営も外注せず、部署や勤務エリア、年代の異なる社員による有志の「運動会準備隊」が担う。今年は応募者が多く、参加できない社員が出るほどだった。「自分の世界を広げたい」「参加して感動した行事を、今度はつくる側に回りたい」など、応募理由もさまざまだ。
同社が重視するのは「相互理解」だ。内定者が社員との会話や社内行事を通して会社への理解を深めることで、入社後の働き方をイメージする機会にもなるという。
同社によると、直近3年間の新入社員離職率は13.13%。(ただし、運動会などの取り組みと離職率との因果関係が示されているわけではなく、全国平均とも集計条件が異なるため単純比較はできない)
新卒の早期離職を考えるうえで、入社後に「定着させる」だけでなく、入社前から企業と働く人がお互いを知ることも重要だ。採用を「選ぶ・選ばれる」だけで終わらせない関係づくりが、若手と企業双方のミスマッチを考えるヒントになりそうだ。
画像提供:株式会社ウィル