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投稿日時:2026.01.14
障がい者雇用促進法の見直しにより、2026年7月より障がい者雇用率が2.7%に引き上げられる。障害者の働く力に注目が注がれるなか、株式会社スタートラインは、茨城県牛久市に新たな障害者雇用支援拠点「Diverse Village USHIKU(ダイバース ヴィレッジ ウシク)」を開設した。
この施設が目指すのは、これまでの障がい者雇用で一般的だった「業務の固定化」からの脱却だ。
安定を重視するあまり、同じ作業を続ける働き方が中心になりがちだったこれまでのやり方に対し、「Diverse Village USHIKU」は一人ひとりの特性や成長に合わせて仕事を選び、変えていける環境を用意している。
屋内農園、コーヒーのロースタリー、サテライトオフィスという三つの機能を一つの施設に併設したこの形は、業界初の取り組みだという。
施設内には三つの業務エリアがある。コーヒー製作「BYSN(バイセン)」では、豆の選別から焙煎、パッケージングまでを担当し、集中力や丁寧さを活かせる。
屋内農園の「IBUKI(イブキ)」では、ハーブや葉物野菜の栽培を中心に、体を動かすルーティン業務から加工工程まで幅広く関われる。そして「INCLU(インクル)」では、データ入力や資料作成など、PCスキルを活かしたオフィスワークが行われている。
特徴的なのは、これらを組み合わせて働ける点だ。例えば「午前は栽培業務で体を動かし、午後は事務作業で集中する」といった柔軟な働き方が可能になり、個々の力を最大化する働き方が可能になる。能力や体調、成長段階に応じて仕事を変えられることが、障がい者が抱えてきた「キャリアの壁」を低くする。
また、「Diverse Village USHIKU」は就労の場にとどまらず、地域に開かれた拠点でもある。施設内には地域住民が利用できるオープンスペースが設けられ、日常的な交流が生まれる設計だ。障害の有無にかかわらず、自然な関係性が育まれることを目指している。
さらに、開設にあたってスタートラインは牛久市と「包括連携協定」を締結。駅直結という立地を活かし、地域経済の活性化や共生社会の実現に向けた取り組みを進めていく。就業予定人数は障害者約120名、管理者約30名の計約150名。規模の大きさも、この試みへの本気度を物語る。
スタートラインはこれをモデルケースに、障害者雇用を「人数」ではなく「質」の向上を追求。一つでも多くの選択肢をつくり、多様な人々の可能性を拡張することで、誰もが自分らしく生きる社会を目指している。