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投稿日時:2026.09.28
身近なペットである猫が「外来種」と聞くと、意外に感じる人もいるのではないだろうか。2026年9月、環境省は約10年ぶりに「生態系被害防止外来種リスト」を改訂。当初検討されていた「ノネコ」から「イエネコ」への表記変更は見送られた。猫と生態系をめぐり、いま何が議論されているのだろうか。
外来種とは、もともとその地域にいなかったものの、人間の活動によって持ち込まれた生物のこと。国立環境研究所によると、現在のイエネコの原種は中東から北アフリカに分布するリビアヤマネコと考えられており、日本へはネズミ対策などを目的に持ち込まれた可能性がある。
野外では鳥類や小型哺乳類、爬虫類などを捕食し、特に自然環境下で野生化した「ノネコ」は生態系に大きな影響を与える場合がある。
環境省が公表する「生態系被害防止外来種リスト」は、こうした生態系などに被害を及ぼす、またはそのおそれがある外来種を選び、対策を進めるための基礎資料だ。外来生物法で飼育などが規制される「特定外来生物」とは異なり、より幅広い外来種が掲載されている。
今回の改訂をめぐっては、従来の「ノネコ」「ノイヌ」を、種名である「イエネコ」「イヌ」に変更する案が検討されていた。これに対し公益財団法人どうぶつ基金は、飼い猫や野良猫、地域猫などまで安易に捕獲・駆除の対象だと受け取られかねないとして反対。
環境大臣への要望書提出や署名活動を行い、累計7万筆を超える署名が集まったという。最終的に、9月11日に公表された第2版では「イエネコ」「イヌ」への表記変更は行われず、従来の「ノネコ」「ノイヌ」が維持された。 環境省も同日、第2版を正式に公表している。
どうぶつ基金は希少種の保全そのものは重要としたうえで、捕獲・駆除ではなく、不妊手術によって「増やさない」方法を提唱。38年間にわたりTNR(不妊手術と地域での見守り)や譲渡に取り組み、累計44万頭を超える不妊手術を実施してきたとしている。
猫の命を守ることと、生物多様性を守ること。そのどちらかを選ぶのではなく、人と猫、生態系が共存できる方法をどうつくるのか。身近な猫を入り口に、外来種問題を考えるきっかけとなりそうだ。
画像提供:公益財団法人どうぶつ基金