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水だけじゃない。コスメや服にも広がる|「PFASフリー」という考え方
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水だけじゃない。コスメや服にも広がる
「PFASフリー」という考え方

投稿日時:2026.06.09

日本でPFAS(ピーファス)という言葉を耳にすると、まず思い浮かぶのは水道水や地下水のニュースかもしれない。実際、日本ではPFOS・PFOAの水道水基準化など、水を中心に対策が進んでいる。

一方欧米では、PFASは水だけでなく、コスメ、衣類、靴、アウトドア用品、調理器具など、日常のプロダクトを選ぶ視点としても語られ始めており、日本で展開するグローバルなブランドでは、PFASフリーの商品を見かけることもある。

まだ日本では聞き慣れない「PFASフリー」は、これから私たちの買い物の新しいチェックポイントになるのだろうか。

欧州で規制の取り組みが動き出したPFASフリー

PFASは、水や油をはじき、熱にも強い化学物質の総称。落ちにくいマスカラ、汚れにくい服、雨をはじくレインウェア、焦げつきにくい調理器具など、私たちの便利な生活を支えてきた。

一方で、環境中で分解されにくいことから「永遠の化学物質」と呼ばれることもある。

PFASの一部については、健康への影響が研究されており、各国で規制や監視が進んでいる。また、PFASは水や土壌に残りやすく、いったん広がると回収や浄化に時間もコストもかかるという問題もある。

水だけじゃない。コスメや服にも広がる|「PFASフリー」という考え方イメージ画像

そんななかフランスでは2026年1月から、化粧品、衣類用テキスタイル、靴、スキーワックスなどに含まれるPFASを禁止する法律が始まった。一定の基準値を超えるものが規制の対象とされている。

この規制で注目なのは、ライフスタイルのプロダクトまでを対象に広げた点だ。これまでも自主的に規制を進めてきた企業やブランドはあったが、今回は法律による規制としてより多くの商品が正式に規制対象となる。PFASフリーへの取り組みが、もう一段階進んだということだ。

だが最近の現地報道では、検査体制の不足などにより、執行はまだ十分に進んでいないことが指摘されており、すべてが一気に置き換わったわけではなく、まだまだ試験段階ともいえる。

それでもPFASが「日用品に何が使われているか」を見直す動きが広がっている点は、日本の消費者にとっても注目したい流れだ。

日本でも「PFASフリー」「PFCフリー」「フッ素不使用」といった表示を見かけることはあるが、PFASは数千〜1万種類以上ある化学物質の総称であり、全体を一律に示す共通ラベルがまだ定着しているわけではない。

表示の意味も商品やブランドによって差があるため、消費者が理解して判断していくのは現段階ではまだ難しい。

PFASフリーが向き合う課題

PFASフリーが広まるメリットは、なによりも環境への負荷を減らせる可能性があること。毎日使う服やコスメ、キッチン用品が見直されることは、使い終わった後の環境への影響を小さくする一歩になる。

また、肌に長く触れる衣類や、目元・口元に使うコスメについて、成分を気にしたい人にとっては安心材料にもなるかもしれない。

だが、PFASは防水性、防汚性、耐油性などの機能性のために使われてきただけに、機能性が売りであるPFASの代替えとなると、企業には技術開発などかなりの努力が求められることになる。

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機能性の高いアパレルブランドでは、アウトドアブランドのパタゴニアは昨年末から、ザ・ノース・フェイスなどを扱うゴールドウィンでは今年製造分から、意図的なPFASの使用を行わないことを宣言している。

環境負荷と使い心地はトレードオフの関係になることも多いが、機能性のものとなるとなおさらだ。そこを企業がどのように対策し、どのような技術が生まれてくるのか注目だ。

Photo:Freepik

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