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投稿日時:2026.06.17
総合人材サービスを提供するランスタッド株式会社が2026年6月に公開した「エンプロイヤーブランドリサーチ 2026日本版」で、日本の働き手が離職を決意する最大の理由で「ワークライフバランスを改善するため」が初めて1位となった。
仕事を選ぶとき、多くの人がまず気にするものといえば、やはり給与。しかし、その価値観もゆらぎ始めているようだ。
これまでランスタッド株式会社が公開してきた「エンプロイヤーブランドリサーチ」では、離職理由のトップは「不十分な報酬」。これは長年不動の1位だった。
しかし、その価値観が変化している。今年の2026年版のデータでは、初めて「ワークライフバランス」(33%)が1位に選ばれた。
しかも、「不十分な報酬」を追い抜いたのは「ワークライフバランス」だけではない。「仕事内容への興味の欠如」(32%)、「悪い職場環境」(32%)と続き、「不十分な報酬」(31%)は4位という結果だった。
給与への関心が薄れたわけではないが、それ以上に、自分らしい生活や心身の健康、家族との時間を大切にしたいといった意識が高まっていることがうかがえる。
一方で、日本の転職市場では依然として転職に慎重な姿勢が見られるという。2026年上半期に転職を計画している人は14%、過去半年で実際に転職した人は7%にとどまっている。簡単には会社を辞めないからこそ、働き続けられる環境が大事なテーマとなっているようだ。
また今回の調査では、世代による考え方の違いも鮮明になっている。たとえば「雇用の安定」を重視する割合は、X世代では53%だったのに対し、Z世代では38%と大幅にダウン。若い世代は、「会社が一生守ってくれるとは限らない」という考えがベースになっており、自分自身のスキルや市場価値を高めることこそが、安定を得るうえで重要だと考えているという。
そのため企業選びの要素としては、「学習・成長の機会」や「透明性と信頼性のあるコミュニケーション」を重要視。AIも登場し、目まぐるしく変化するこの時代に若者が置かれたシビアな現状が垣間見える。
ワークライフバランスを求める声が増え、世代ごとの価値観にも差が生まれ、今後働く側のニーズの多様化はさらに進みそうだ。
もともと日本の働き方や旧来の企業カルチャーはいろいろと課題が多い。仕事に費やす時間は人生においてのウェイトが大きいだけに、働き方の改革はさまざまな社会問題にも波及していく力がある。変化が見えてきたこの多様なニーズが、日本の働き方を根本的に変えていく流れとなっていくのだろうか。期待を込めて注視したい。
画像提供:ランスタッド