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投稿日時:2026.02.19
外食やテイクアウトで手にする割り箸。日本では年間約200億膳が使われ、その多くが使い捨てられているという。その課題に向き合う取り組みが始まった。
コクヨは、竹中工務店、そしてカナダに本社を持つ循環型製造企業ChopValue Manufacturing Japan株式会社(以下ChopValue Japan)と、使用済み割り箸をリサイクルした内装材の適用拡大を目指す共同研究契約を締結した。
コクヨは2025年4月よりChopValue Japanと、使用済み割り箸をリサイクルした内装材を用いたオフィス家具の共同開発を開始。2030年までにコクヨグループ(海外含む)が取り扱う循環型商品の売上高を80%以上とするという目標のもと、サーキュラーエコノミーの実現に向けた歩みを進めている。
割り箸を再活用した製品を建築やオフィスに取り入れることは、ごみの削減やCO2固定に寄与するだけでなく、「身近な素材が循環する」という体験を通して、人々の意識や文化を少しずつ変えていく改革にも貢献する。
今回の協業では、コクヨと竹中工務店それぞれの事業所で割り箸の回収に関する実証試験を行い、日本における適切な回収体制やロジスティクスの構築を目指す。回収された割り箸は、ChopValue Japanの技術によって再資源化され、コクヨは家具・什器へ、竹中工務店は建材へと新たなかたちに生まれ変わらせる。
完成した建材や家具を用いた空間では、エンドユーザーやデザイナーの印象評価も実施予定で、素材の背景が空間体験にどのような影響を与えるのか、2026年の取り組みを通じて検証していくという。
コクヨの働き方の実験場「THE CAMPUS(ザ・キャンパス)」では、すでに使用済み割り箸の計測を実施。2025年3月の実験では、1日あたり約130膳が廃棄され、約30日間で天板1枚分に相当する量になることが確認されたという。
日本における割り箸のゴミ問題は、何年も前から指摘されてきた課題。しかし、完全に根付いた割り箸文化を日本の生活から切り離すのは、あまりにも障壁が多く、そのハードルは高い。だが、捨てられた割り箸が再びオフィスに帰ってくることで、その場にどのような変化を生み出すのか。割り箸のリサイクルの可能性だけでなく、それ自体がもたらす今後の変化についても注目したい。