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投稿日時:2026.04.19
資源としてリサイクルしたくても、なかなかしづらいものは意外と多い。
三井不動産レジデンシャル株式会社は、株式会社ECOMMITと協業し、これまでは回収しづらかったものに新たな行き先をつくる取り組みの実証実験を開始した。
今回の実証実験で対象として拡大されたのは、これまで回収対象となりにくかった、ピンポイントで絞られたアイテムたち。
気がついたら溜まっている家電ケーブル、思い出が詰まった “推し活グッズ”、繰り返しゴミが出るコンタクトレンズケース、そしてリサイクル対象になりづらい靴類。誰もがひとつは、使えるのに捨てるという経験をしたことがあるようなアイテムだ。
従来回収してきた衣類や雑貨に加え、あえて生活者が“手放しにくい”と感じるものに循環の仕組みを構築することで、「捨てないくらし」を自然に広げていく。
回収には、ECOMMITが運営する資源循環サービス「PASSTO(パスト)」を活用し、対象となるは豊洲エリアのマンション5棟、約4,300戸。特別な場所を設けるのではなく、日常の動線の中で気軽に参加できる仕組みが整えられた。
今回の取り組みで特筆すべき点は、単に捨てづらいものを集めるだけでなく、それぞれの特性に合わせ、次の役割へとつなげる具体的な道筋が描かれている点だ。
例えば、使い捨てコンタクトレンズのケースは、TOPPAN株式会社、株式会社シードと連携し、純度の高いポリプロピレンとして再資源化され、物流現場で使用される資材へと生まれ変わる。
イヤホンや電源コードなどのケーブル類は、銅や鉄といった金属資源として再利用される。
「推し活グッズ」のように感情的な価値を持つアイテムについては、再流通や資源化など多様な循環の可能性を検証される。
こうした取り組みが行われる背景にあるのは、生活者の意識の変化だ。
三井不動産レジデンシャルが実施したアンケートでは、共用部の回収ボックスを「利用したことがある」と回答した人は38.1%にのぼり、生活の中に循環の行動が少しずつ浸透していることが判明したという。
その一方で、さまざまなカテゴリーごとに、まだ多くの不要品が家庭内に留まっている現状もアンケートから見えてきている。
人の行動や意識の変化が企業の取り組みを後押しし、企業の取り組みが人の行動を後押しするサイクルが生まれてきた。捨てるか、残すかだけでない “資源を生かす”という選択肢が、今後急速に広がりを見せていくかもしれない。
画像提供:三井不動産株式会社