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投稿日時:2026.10.23
学生時代は毎日のように会っていた友達も、大人になるといつの間にか疎遠になってしまう。仕事や家庭環境の変化、価値観の違いなど、友人関係が変わるきっかけはさまざまだ。
そんな大人の友情に焦点を当てた書籍『友達になって後悔してる』が、新潮社から発売された。10代から80代までの男女が語る友達との別れを通じて、人間関係の変化について考える。
「昔はあんなに仲がよかったのに、最近は連絡を取っていない」。大人になってから、そんな経験をしたことはないだろうか。学生時代は学校や部活動など、共通の場所で過ごす時間が多い。しかし、社会人になると仕事や結婚、子育てなど、それぞれの生活環境が変化していく。
会う機会が減るだけでなく、興味や関心、時間の使い方にも違いが生まれる。以前は自然に続いていた関係でも、互いの状況が変わることで、距離を感じるようになることがある。
一方、友達との別れは、必ずしも自然に疎遠になるケースばかりではない。何気ない言葉に傷ついたり、長年の関係のなかで違和感が積み重なったりすることもある。友人関係には、家族や職場のような明確な役割や約束がない。だからこそ、関係を続けるか、距離を置くかという判断に迷う人もいるだろう。
大人になって友達が減ることは、単純に人付き合いが苦手になったという話ではない。人生の変化とともに、人間関係のあり方も変わっていくのかもしれない。
こうした友人関係の複雑さを描いたのが、2026年10月19日に発売された新潮新書『友達になって後悔してる』だ。
著者は、ライター・インタビュアーの山野井春絵氏。自身が友人を失った経験をきっかけに、さまざまな人に「友達との離別経験」を尋ねるようになったという。本書では、10代から80代までの男女へのインタビューをもとに、友人との別れにまつわる10篇のエピソードを紹介している。
例えば、中学受験への伴走に夢中になるなかでママ友を失った40代女性、幼なじみとの腐れ縁はあれども、「最後は友達よりも家族」と語る80代女性。同級生から3度の絶縁宣言を受けながらも、友情を諦めない60代男性の話も登場する。
突然LINEの返信が来なくなる、相手との関係に違和感を覚えて自ら距離を置くなど、別れの形は人によって異なる。興味深いのは、こうした経験が特定の年代や性別に限らないことだ。長年続いた友情であっても、ある出来事をきっかけに変わることがある。
友達と疎遠になると、自分に原因があったのではないかと悩むこともある。しかし、関係が変化したからといって、それまで一緒に過ごした時間まで無意味になるわけではない。
友情を続けることだけが、必ずしも正解ではない。離れてしまった友達との思い出も含めて、自分にとって心地よい人間関係とは何か。改めて考えるきっかけになりそうだ。
画像提供:株式会社新潮社