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投稿日時:2026.10.09
2026年10月1日から、企業にカスタマーハラスメント(カスハラ)対策が義務づけられた。「義務化によって、企業は何をすればいい?」「現場の従業員をどう守る?」と対応に悩む事業者も少なくないだろう。
そんななか、受付でのトラブルを記録する新たな仕組みとして登場したのが、必要な場面だけを残す「さかのぼり録音」だ。カスハラ対策義務化で企業に求められることと、現場を守る新たな対策を紹介する。
改正労働施策総合推進法により、2026年10月1日からカスハラ対策が事業主の義務となった。従業員が1人の事業者も対象となり、対応が不十分な場合には助言・指導・勧告などの対象となる場合がある。
企業に求められるのは、カスハラに対する方針を明確にして周知すること、従業員が相談できる体制を整えること、問題が発生した際に迅速かつ適切に対応することなどだ。厚生労働省の指針では、顧客とのやり取りを録音・録画することも対処例の一つとして挙げられている。ただし、録音そのものが義務化されたわけではない。
カスハラは一部の職場だけの問題ではない。UAゼンセンがサービス業の組合員3万3,133人を対象に実施した調査では、直近2年間にカスハラ被害にあった人は46.8%。内容では「暴言」が39.8%と最も多かった。
制度を整えるだけでなく、実際にトラブルが起きたときに「何があったのか」を確認できる仕組みまで考える必要がありそうだ。
カスハラ対策義務化を受け、株式会社デイワンが開発したのが、店舗やクリニックなどの受付に設置する音声録音機器「さかのぼり録音」だ。
特徴は、問題が起きてから録音ボタンを押すのではなく、常に直近の音声を録り、従業員が画面に触れたときだけ、その時点からさかのぼって保存すること。操作されなかった音声は一定時間が経過すると消えるため、日常の会話を残し続けない設計になっている。
保存した記録はAIが要約するが、カスハラに該当するかどうかを判断するのはあくまで事業者だ。デイワンでは今後、社会保険労務士や弁護士などと連携し、相談窓口や従業員研修、方針づくりなども支援する予定だという。
カスハラ対策は、顧客を遠ざけるためではなく、働く人が一人で問題を抱え込まない環境をつくることでもある。義務化をきっかけに、現場で本当に機能する仕組みを考えることが求められている。
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画像提供:株式会社デイワン